最近
サムスンの折り畳みスマホが話題ですが、世界初の折り畳みPC
レノボ「
ThinkPad X1 Fold」をお借りすることができましたので、簡単にレビューしてみたいと思います。
弊ブログでの紹介記事はこちら。
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レノボからディスプレイが折り畳めるモバイルPC「ThinkPad X1 Fold」登場!! - コンピュータ好き
まずは、お借りした端末の仕様をご紹介します。
モデル | ThinkPad X1 Fold Gen1 |
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OS | Windows 10 Home 64bit |
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ディスプレイ | 折り畳み式 13.3インチ OLED(有機ELディスプレイ) 2048×1536 アスペクト比4:3 10点マルチタッチ対応 |
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CPU | Intel Core i5-L16G7 5コア/5スレッド 1.4GHz(ターボブースト時最大3.0GHz) |
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GPU | インテルUHDグラフィックス |
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メモリ | 8GB LPDDR4X |
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ストレージ | 512GB SSD |
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バッテリー駆動時間 | 最大約11.7時間 |
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寸法 | オープン:約299.4 × 236 × 11.5mm クローズ:約158.2 × 236 × 27.8mm |
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重量 | 本体:約973g キーボード:約178g |
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価格 | 426,800円(税込)~ クーポン適用で 290,224円(税込)~ |
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気になるところは、折り畳み式ディスプレイのクオリティとPCとしてのパフォーマンスですね。
それでは、本体から見ていきましょう。
お借りしたモデルの同梱物は、PC本体(ThinkPad X1 Fold)、専用ワイヤレスキーボード(Lenovo Fold Mini Keyboard)、専用スタイラスペン(Lenovo Mod Pen)、ACアダプター(USB Type-C)です。
PCと言うよりも、Windowsタブレット+ワイヤレスキーボードと言った方が正確かもしれません。

本体を折り畳んだ状態だとB5を一回り小さくしたくらいのサイズで、見た目はまるでシステム手帳のようです。
B5サイズのノートと並べるとこんな感じです。

本体と一体化したレザー製カバーが非常に高級感があります。
本体の左側には充電も可能なUSB Type-Cコネクタが搭載されています。

専用キーボードを間に挟むことも可能な構造になっているため、本体のみだと少し空間がありますね。
キーボードを間に挟むとこんな感じになります。

この方がしっくりきますね。
手前にあるのは専用スタイラスペンを取り付けるためのホルダーです。
本体右側はこんな感じです。


上が本体のみ、下がキーボードを挟んだ状態です。
キーボードの電源スイッチと充電用のMini-USBポートがありますね。
PC本体とスタイラスペンはUSB Type-Cで充電できるのですが、寸法の制約のためかキーボードの充電ポートがMini-USBなのは少し残念です。
前面はこんな感じです。


上が本体のみ、下がキーボードを挟んだ状態です。
充電も可能なUSB Type-Cポート、SIMカードスロット、音量ボタン、電源ボタンがあります。
キーボードを挟んで折り畳むと、厚さは約28mmです。

底面は全面レザー製のカバーで覆われており、本体を立てるためのキックスタンドを備えています。


キックスタンドの開度は無段階で調整可能で、動きもしっかりしておりよく作り込まれている印象です。
本体を開いてB5サイズノートと並べるとこんな感じです。
ディスプレイは13.3インチで、アスペクト比は4:3です。

気になるヒンジ部ですが、角度は無段階に調整可能で安定感があり、さすが高級機といった出来栄えです。

可動部の歪や変色等が多少あるのではないかと思っていましたが、特にそういう不具合もなく、有機ELディスプレイの美しい発色が確認できました。正直このクオリティには驚きました。


写真ではちょっとわかりにくいかもしれませんが、映像は鮮やかでくっきりしています。
キーボードは、本体サイズに合わせた少し小さめのデザインです。
サイドにはスタイラスペン用のホルダーを搭載しています。

キーピッチは約18mmで、手の大きい方には少し窮屈かもしれません。
私も少し手が大きめなのですが、長時間のタイピングは少し厳しいと感じました。

重量実測値は、アダプタ+本体+キーボード+ペンで1424g、本体+キーボード+ペンで1159g、本体のみで965gです。



このPCの真骨頂は、色々なスタイルで使用できるという点です。
続いて、どんな使い方ができるかご紹介したいと思います。
まずは一番スタンダードな使い方と思われるディスプレイ横置きです。

ディスプレイのアスペクト比が4:3なので縦の表示量が多く、オフィス作業やウェブブラウジングを非常に快適に行うことができます。
もう少し大きめのキーボードがあると完璧ですね。
背面から見るとこんな感じです。

続いてディスプレイ縦置きです。
キックスタンドで立て掛けることもできますが、かなり不安定なのでおススメしません。
何か別の補助スタンドを用意した方が良いと思います。

下の写真のように本体を折り曲げて使用するのもおススメです。

専用キーボードはマグネットで本体にピッタリ装着することができる構造になっており、下の写真のようにディスプレイの下半分にキーボードを乗せると画面が自動的に上半分のみの表示になり、あたかもクラムシェル型のミニノートのように使用することができます。

外出先等でさっと取り出して使用する際には、このモードが非常に重宝すると思います。
それでは、続いてベンチマーク結果をご紹介します。
まずはCINEBENCH R23です。結果はCPU(Single Core)が769pts、CPU(Multi Core)が1803ptsです。

続いて、CrystalDiskMarkです。

PCMark10のスコアは2561です。

実売価格約30万円のマシンとしては少し性能は物足りない感じですが、一般的なオフィス作業やウェブブラウジング等には大きな支障はないと思います。
次にゲーム系ベンチです。
3DMarkは、TimeSpyが450、FireStrikeが1138、NightRaidが4016です。



ドラゴンクエストⅩベンチは、標準品質設定で6568、最高品質設定で3312です。


軽めのゲームなら出来なくもないですが、本格的なゲームは厳しいですね。
まあ、このモデルでゲームをしようという方もあまりいないと思いますが・・・。
ということで、ざっとレビューしてみましたが如何だったでしょうか。
このモデルの目玉である折り畳み機構や画面表示は予想外に高品質で、良い意味で裏切られました。
画像は鮮やかで美しく、気になる歪や変色もないので、十分満足いただけるかと思います。
反面、実売価格が約30万円の高級機にしては性能はやや物足りなさを感じました。
ディスプレイ周りの折り畳み機構にかなりのコストが掛かっていると思われるので致し方ない面もあると思いますが、今後の低価格化、コストパフォーマンスの向上に期待したいところです。
逆に、先進的な折り畳み機構に魅力を感じる方には、十分おススメできるクオリティに仕上がっていますので、気になる方は是非チェックしてみて下さい。
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ThinkPad X1 Fold - レノボ公式サイト
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